北朝鮮に行った筆者がすすめる、北朝鮮の壮絶な実態に迫る映画3選

こんにちは、かりーむです。

 

みなさんは北朝鮮という国をどのくらい知っていますか。

北朝鮮の人々が今なお置かれている、壮絶で過酷な境遇を目の当たりにしたことがある人はいますか?

 

おそらく目の当たりにしたことがある人はほとんどいないはず。

なぜなら北朝鮮は、貧困にあえぎ苦しむ人々をひた隠しにし、表向きには国民が豊かで幸せに過ごす「理想の国」を演じ続けているから。

かりーむ
かりーむ
北朝鮮に行ったことのあるぼくでも、「悲惨な国」の片りんすら見ることなく、北朝鮮が演じる「理想の国」の姿しか見ることができませんでした
【北朝鮮旅行】北朝鮮へ行く方法・ツアー手配から準備までの流れ

 

これから紹介する映画はいずれも、

  • 北朝鮮で生きる人たちの悲痛な生き方
  • 深刻な貧困に苦しむ人たち
  • 独裁の脅威に日々晒されている国民の実情

などが描かれていますが、外国人がそれらを目の当たりにすることはほとんどありません。

 

ぼくたち外国人が見ている「北朝鮮という国」こそ、北朝鮮がみせている「理想の国」という偽りの姿なのだと、実際に行ってみて痛感しました。

これから紹介する映画には、演じられた国の影にある、そうした人々の苦しみや壮絶な境遇の”ほんの一部”が描かれています

『太陽の下で‐真実の北朝鮮‐』

特徴

  1. 全編が実際に北朝鮮で撮影されている
  2. ひたすら「表向きの演技」をする北朝鮮の裏側にカメラが入っている
  3. 出演者やエキストラは全員現地の北朝鮮国民
  4. もともと映画化される予定のなかった「想定外の映画
  5. 当局から上映禁止の圧力をかけられている中で公開された

この映画の最大の特徴はロケ地が北朝鮮であることです。

 

北朝鮮は外国人観光客の受け入れは積極的にしていますが、取材関係者の入国には非常に厳しい審査をしています。

つまり海外の撮影団が北朝鮮国内で映画撮影をするのは、ほとんど不可能

 

そんな中で実際に北朝鮮で撮影された映像には、北朝鮮のリアルな実情や現地の人々の姿が映されている、貴重なものとなっています。

見どころ

主人公である小さな少女が、自分の気持ちを押し殺して

「元帥様、将軍様」

と言っている姿はあまりにも衝撃的です。

少女の作られた笑顔の裏には悲痛な表情が見え隠れしています。

 

そして登場するエキストラは全て北朝鮮国民です。

平壌の街を歩く人々の姿にも注目してみてください。

映画が公開された背景

もともとはロシアの撮影団が北朝鮮の人々の生活を取材する目的で、カメラを回していました。

つまり当初は映画撮影は予定されていなかったのです。

 

しかし毎回カメラを回す前に、取材を受ける現地の人たちに対し政府側から「日常生活の演技指導」が入り、人々はカメラの前で指示された通りに演じてばっかり

 

「これでは本当の北朝鮮のすがたを取材できない」

そう考えた撮影団は急きょ予定を変更し、「カメラを回していない時の人々のすがた」を密かに撮ることにしました

そうして撮られた映像の集大成として、急きょ映画化されたという、異色のバックグラウンドがあるのです。

 

当然北朝鮮当局からは上映禁止の圧力をかけられている中での公開となり、世界中で話題となりました。

『クロッシング』

特徴

  1. 脱北した先に待つ家族の残酷な運命を生々しく描く
  2. 脱北者が中国で生きていく過酷さ
  3. 「生きること」の本質を問いかける壮大なストーリー
  4. 独りになった少年ジュニの悲痛さ
  5. キャストの鬼気迫る圧倒的な演技

あらすじ

主人公の少年・ジュニは、中国に脱北した父に会うため、北朝鮮に残された家族とともに懸命に生きようとしていました。

しかし北朝鮮では脱北は死罪に等しく、脱北者を出した家庭としてジュニたち家族は当局に連行されてしまいます。

病気の母親とも引き離されて独りとなってしまった少年を待ち受ける悲惨な運命とは。

 

見どころ

  • 脱北することがどれだけ危険で命がけなことか
  • 北朝鮮に残された家族に襲いかかる危険
  • 中国では脱北者の社会的身分が著しく低いという現実

この映画を見るとこうした重く悲しい事情を、つぶさに目撃することになります。

 

「死んだらお父さんとお母さんにまた会えるの?」

少年ジュ二が生きる気力を失いかけて、つぶやくセリフ。

 

この映画は登場人物が誰一人として幸せになれずに終わっていきます

全場面を通して終始、悲痛で残酷なストーリーとなっていますが、このシーンは他のどんなシーンよりも悲痛だと感じました。

そこからみなさんは何を思いますか。

 

『北朝鮮強制収容所に生まれて』

特徴

  1. 収容所生まれ・収容所育ちの青年の壮絶な半生を描く
  2. 独裁国家による恐怖政治の生々しい実態に迫る
  3. 拷問や膀胱が行われている実際の映像が使われている

「囚人の命は監視員にゆだねられている」

 

過酷な収容所で生まれ育った青年にインタビューをして、その半生をもとに制作されたドキュメンタリー映画です。

父親が政治犯であったため、その息子もまた生まれながらの政治犯にされるという信じられないような事実。

政治犯として逮捕されると、その家族だけでなく子孫3代までもが強制労働刑にされるという北朝鮮の、真実のすがたに迫った傑作です。

 

見どころ

収容所で生まれ、外の世界を知らずに生きてきた青年の実体験が、忠実に描かれているのが最大の見どころです。

秘密裡に撮られた実際の暴行・拷問シーンなども出てきますが、目を背けずにしっかり見てください。

思わず目を背けたくなるようなことが、北朝鮮では現実に起こっています。

 

北朝鮮の現実は想像よりはるかに残酷であることを、強烈にメッセージにした作品です。

 

まとめ

近くて遠い北朝鮮には、今この瞬間も想像もできないような過酷な環境で生きている人たちが大勢います。

そうした彼らの実態に迫った映画は本当に貴重で、なかなか見ることはできません。

今回紹介した3作品はいずれも、国際映画賞で高い評価を受けた傑作ばかり。

少しでも興味がある方はぜひ一度観てください。

 

それではまた。